まだ見てないけど映画『怒り』について書くw

おはようございます、ura_love_JPNです。こんな記事がありました。

www.myprivatecomedy.net

 

吉田修一作品は面白いですよね。私は『パレード』の映画を広報で知って原作を読んで、映画を見て藤原竜也にヤられたクチですw原作の『パレード』も深かったし、映画も考えることが多く面白かった。そのためこの『怒り』にも非常に興味があったのですが産後比較的すぐの時期だったのでいまだ観れておらず本も読めておらず、感想かけずに悔しいw

いっぽうで私の父親はこんな評価していました。(個人的にこの誰に向けて書いているんだかわからない言葉遣いは如何なものかと思うけどw)公開当時の寄稿をとりあえず残しておきます。若干手を入れましたが、イマイチ時勢があわないかも知れないがすみません。また諸事情で消すかも知れないのでそのときもすみませんww

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今期注目の作品は「怒り」であろう。原作吉田修一、監督李相日のコンビは、公開時にはベストワンの評価を得た「悪人」(10年)に次いでのもの。何といっても出演者が豪華で尚且つ素晴らしい。犯人探しのミステリーなのだが、物語と共に役者陣の演技合戦からも目が離せない。
東京篇では妻夫木聡綾野剛、千葉篇では渡辺謙松山ケンイチ宮崎あおい。また沖縄篇では森山未来広瀬すずが濃密な人間ドラマを演じている。この三地域のドラマが平行に描かれる作りは分かりやすく、映画的に原作の内容が上手に取捨選択されているように思えた。上映時間は142分でやや長めではあるが、この時間内で三か所のドラマが過不足なくスピーディーに展開出来たのは何と言っても脚色の功績が大であろう。
この映画にはそれぞれの話にインパクトのある見所が挿入してある。好青年・妻夫木は文字通りの体を張ったゲイ演技、嘗ての国民的女優・宮崎あおいは頭は少々弱くても気持ちの優しい風俗嬢役、そして最大の衝撃は今が旬の若手女優の筆頭広瀬すずの凌辱シーン。これらが実にバランス良くエピソードを形成し作品に膨らみと味わいを持たせている。この三人がそれぞれ犯人らしい男と交流するのだから映画が面白くならないわけがない。
顔を整形して逃亡する容疑者三人を綾野剛松山ケンイチそして森山未来が演じるのだが、真犯人探しと共にあらぬ疑いをかけられた無実の二人の悲劇の行方も見所になっている。整形後の犯人の顔写真にこの三人が三人共によく似ていて、誰もが真犯人に思えてくるから不思議だ。これは映画ならではの面白味で文字で語る原作小説ではどのように巧みに描写しようとしても難しいところであろう。
タイトルにもなっている〈怒り〉とは何なのか考えてみる。

この三つの物語からはまずはゲイ差別や障害者差別、基地問題等で苦悩する沖縄の不条理が思い当たる。こういった日本の社会が抱える差別や貧富の差、不条理に真犯人の人格形成は無縁ではなさそうだ。真犯人の心の闇は常人の手には負えないほどに膨大な負のエネルギー量を有してしまっている。人間の心根は誰にも分からないということだろう。日本社会の病みがこの犯人、モンスターを育て上げたということなのか。〈怒り〉はどのようにも社会と向き合うことが出来ない自分に向けての〈怒り〉でもあろう。この映画の中に、主題としての〈怒り〉そのものに言及した描写はない。我々観客一人一人が〈怒り〉とは何だったのか推察するしかない作りになっている。この映画が類いまれな問題作である所以である。

真犯人が誰なのか、〈怒り〉とは何に向けてのどんなものなのか、より多くの映画ファンに見極めていただきたいものである。

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とりあえず原作本を読もうかなぁと2018年の私は考えています。

 

 

怒り DVD 通常版

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怒り (上) (中公文庫)

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読んでから観るか、観てから読むか。この映画は難しそうだけどねー。それも楽しみー。ではでは。