過去ログ開帳〜2012年ブータン旅行準備編


  おはようございます、ura_love_JPNです。会社の同僚がアメリカに旅行に行った話を聞き、旅心をくすぐられてしまいましたが、2歳半の子育てに勤しむ身としてはそう簡単に旅行するわけにもいかないため、思い出に浸ることにしましたw

  ここしばらくブータンのことを取り上げるテレビ番組も減ってしまい、本当にブームにのった時期の旅でした。ただ、私が訪問したときは首都・ティンプーが急速に拡大するタイミングだったようで、とにかく至る所で高層建築が始まっていたことを考えると辛うじて昔の面影が残り、現代化されていない都市の風景を楽しめた最後のタイミングだったかもしれないなと。もちろん田舎に行けば昔ながらの景色は見れるでしょうが、それはどこの国も同じで、首都が洗練されていないのが魅力的でした。

   そんなわけで以下が2012年当時のブログです。当時投稿した一本目がやたら短かったので2本目と合わせました。リンク切れ等確認してません、過去ログ貼り付けただけで本なども表示があるかわかりませんが、後日修正します←ほんとかよ。。

  まもなく会社に着くのでまずは投稿しますwそれではまたそのうちww


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 この7月にブータンに旅行に行ってきました。 

  ブータンはGNH指標を持ち、幸福大国として有名になっているが、たまたま縁があり、訪問してきたわけです。

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  ブータンは約4万K平米の国土に70万人の国民が暮らしている小さな国です。九州の面積に島根県の全住民が暮らしていると考えるとイメージしやすいという話をよく聞きますが、なかなか広々としたところに暮らすイメージですよね。実際そうでした。なお、国民がつく主な職業は農業です。工業は国として環境保護重視の政策がとられているため、あまりメインではなく、経済的には貧困国の一つとして数えられているため、国内産業については基本的にはもっと振興しなくては…というのが大方のスタンスです。 

  ブータンの国教はチベット仏教。地理的には中国とインドの強大な二国に挟まれている小さな国です。隣国ネパールには国内のお坊様が留学に行く制度なんかもあるようです。なお、チベット仏教を信仰していることもあり、中国にはやはり危機意識を持っています。一方のインドとはむしろ結びつきを強く保っていますが、現在ブータン国内では急激な近代化に伴うバブル状態にある中で、人口の一割近くにもなるインド人労働者が非常に多く国内にいたり、国内通貨BTN(ブータンニュルタム)に対してブータン政府が準備していたインドルピーが枯渇して、同価値としていたインドルピーが高騰してしまいかけている問題もあったりとなかなか難しい状況が起こっているようです。 

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  ブータンへの旅行は、GNHトラベル社さんで行ってきました。http://gnhtravel.com/ 


  なんだよ、宣伝かよと突っ込まれる人もいるかと思いますが、まさしく宣伝です。個人的に使えなかった場合には宣伝する義理はありませんが宣伝したくなる会社でした。

  決めるまでにいろんな情報をもとに国内2、3社見積をとって、これはもうどんな値段をつけてるの?という会社もありました。大手になればなるほど高くなるのは当たり前の話で、ここは小さい会社でしたが、非常にフットワークが軽く、費用も良心的でした。またいろいろな縁もあり、この会社の社長がブータンにおける日本人コミュニティで大きな役割を果たしていることもわかり、信頼できる会社ということで紹介させていただきました。 (この会社のブログ・twitterブータンへの旅ごころをくすぐる非常に有益なものでした。) 

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 ブータンについての本でおすすめなのを紹介しますーという話をしましたが、基本的にこのブログを見ているかたについてはブログについても抵抗がないのよね、と思いなおしたので、まずはブログについてご紹介。


   『空の近く。こころ高く。-ブータンてきとう日記』 http://d.hatena.ne.jp/Bhutan_Tamako/ 


『Appreciate Happiness ブータン・ブログ』 http://thanks2happiness.blog.fc2.com/  <<  


 上記にあげた二件のブログは初代ブータン首フェロー・御手洗瑞子さんと、二代目ブータン首相フェロー・高橋孝郎さんのブログです。 


  お二方とも日本人ながら、ブータンで「公務員」をされていたので、「ブータンで公務員として働く」ことについての記事も多く、未来に向けてブータン政府がどのようなことを考えているのか、それに対してブータンの公務員たちがどのように考えているのか、あるいはブータンにおける日常生活関係の記事や風俗などについても非常に興味深い記事が掲載されています。お二方とも一年の期間での公務だったため、現在はブータンにいらっしゃいませんが、特に高橋さんについてはこの8月まではブータンに住んでいらっしゃったので、非常に情報が新しく、ブータン旅行に行く前に読み込みをして現地ガイドと話をしたら、ブータンに詳しいですね、とやたらにほめられましたw 

 なお、御手洗さんの著作『ブータン、これでいいのだ』はブログの内容に加筆した感じで出版されているので、もう少し詳しく読みたいなという方は、書籍を選ぶとよいかと思います。  

ブータン、これでいいのだ

ブータン、これでいいのだ

 


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  さて、ここからは私のお勧めするブータン本について、最近やたら出版されていますが、お勧めしたいのは以下。 

 

ブータンに魅せられて (岩波新書)

ブータンに魅せられて (岩波新書)

 


  著者・今枝由郎氏のブータンに滞在した経験について書かれた本ですが、非常にブータンに対する『あこがれ』が伝わる読み物です。決して作り話ではなく、しかし、決してがちがちの説明本でもなく、著者からみた当時のブータンが鮮やかに描かれていて、非常に読みやすいです。 

  著者が訪問した際にブータンは半鎖国状態にあり、公的なガイドと高級車での移動がつき、国賓待遇だったけど自分で押し掛けたような招かれざる客だったため、居心地が悪かった…という話がありましたが、もちろんこのころと今では状況が大きく異なりますが、これは実は今のブータンが国家が認定したガイドとドライバーをつけ、食事と宿泊をつけて旅行者を国賓として扱い、ハイコスト・ローボリュームをターゲットに観光を提供しようとしていることにつながるんじゃないかと思われる歴史が描かれていて、ブータンの変遷に思いをはせることができる本です。

  また描かれている世界が日本とブータンだけでなく、フランスでブータンの恩師に出会い、インドでアメリカ人の友人宅でビザ待ちを続けるなど、ワールドワイドな世界観でこれまたわくわくする。ブータンに縁のある人って、本当に国や世代を超えて「呼ばれる」ことが多いので、ブータンにつながってるなーと思ったら一度ブータンに訪問してみるといいと思います。  

 また、ブータンといえば仏教に興味があるという方にはこちらの本もお勧めです。同じく今枝由郎氏の著作で興味深く読みました。


 

ブータン仏教から見た日本仏教    NHKブックス

ブータン仏教から見た日本仏教 NHKブックス

  


ブータンに魅せられて』からさらに深く掘り下げたという印象のこの本についてはブータン仏教を通じて、日本仏教を考えることができる本です。日本の仏教ってなんなのよ?と憤っていた私にとってはすかっとする本でした。

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さて、次。 


 

未来国家ブータン

未来国家ブータン

 


 ブータン教養本という趣の本です。雪男探索をテーマにブータン入りした著者がブータンについて酔っ払いながらあれこれ考え旅をする…というのが概要?なんだそりゃ…という突っ込みはもっとも(私は最初聞いた時そう思いました)ですが、ブータンの小学校の授業で取り上げられる日本人ダショー西岡や、その先生の中尾佐助についても触れていたり、生物の多様性や高山文化についても取り上げてみたり、伝統文化についての見識やそのほかの辺境地と呼ばれる国々ついてなど、非常に懐が広いです。最近連発されているブータン関連本の中では群を抜いて読み物として完成しているので、ぜひ一読いただきたい本です。(ちなみに私は帰ってから読みました。図書館で予約すると結構待たされます。人気本のようです。)   

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 最後に紹介するのは当然これ。   

D31 地球の歩き方 ブータン 2012~2013

D31 地球の歩き方 ブータン 2012~2013

 

  

 これがやはり基本的な知識を得るためには一番役に立ちます。特にp.32の【ブータン道路網】をどれだけ見返したことでしょうか。公定料金でドライバーとガイドがつくし、ブータンに二度も三度も行く機会はないんじゃないかと考えたときに、どうしても自分でプランニングして、見たいところ見なくてもいいところを判断する必要がありました。その際に大いに役立ちました。なんだかんだでそれ以上のところを見て回ることはでき、非常に面白い旅を作れましたが、すべてこの一冊がなければできなかったことです。ありがとう、地球の歩き方よ…という感じです。 


そのほかにも面白いブータン本はいろいろあるかと思いますし、私も読んでいない本はまだまだありますが、例えば中国やアメリカなどに比べてやはり小さい国なのでブータンに関する著作は少なく、また意外と一辺倒なものになりやすいです。そんな中で「著者が自分たちの専門分野から見たブータン本」がやっぱり読んでいて面白いよねと感じるのです。 


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  あくまで私の主観で選ぶブータン本だったので、この本もお勧めだったよーというものがあれば、ぜひコメントいただき、追加していっていただければ面白いだろうなーと思ったりもします。 

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 そんなわけでー。