ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ『裏切りのサーカス』〜まずは作品見て!

こんばんわ、ura_love_JPNです。どうにもこうにも哲学の道に入り込んでしまって、機動力が失われています、ここ数日。いかんいかん。

というわけで、とりあえず書きたいことを書く。必要があれば直す。ていうか新規で書き直す。

裏切りのサーカス スペシャル・プライス [DVD]

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 NHKの『地球ドラマチック』というドキュメンタリー番組で今日、イギリス・ロンドンにある【ビッグ・ベン】の修復工事についてまとめていて、イギリス映画を思い出してほぅっとため息をついていました。

先日、読者登録をしているM&Oさんが『告発』の記事を書いており、ゲイリーオールドマンがエグい副所長役を演じていたと読んでいたので、ロンドン+ゲイリーオールドマンでこの映画が連想されました。

絶対観るべき映画『告発』ケビン・ベーコンの演技が神がかっている映画 初めて観た時の衝撃と感動は忘れられない - THE ENTERTAINMENT DIARIES

 

この映画、何がツボかわからないのですが、ものすごくハマって、映画館に二度見にいきました。雰囲気がいい、役者がいい、音楽がいい。本当に好きでした。

ストーリーとしては国際スパイもの…といっても007の華やかさはないし、淡々と、眈々とスパイたちが機密や自分たちの命をかける話です。しかも私の大好きな(?)冷戦時代の話で。緻密なスパイ作戦、については実はちょっとついていけておらずw『裏切り者を探す話…だったはず』と、今wikiで調べてしまいました。

ただ、私がこの作品にハマったのは裏テーマが普遍的な【愛】や【友情】だったこと。それがものすごく印象に残ってて。

登場人物全員スパイですが、それぞれの立場での愛や友情、その喪失や立ち直りが淡々としていて幕間に一瞬とものすごく短いから余計に響く作品で非常に細やかだなぁと。

主人公のスマイリーの家庭の事情が多くフラッシュバックして作品に登場するのですが、彼の奥さんの不貞行為、その相手だった同僚の男。妻とは心は通い合っていない、しかし妻を愛してる。絶望しても愛してる。その葛藤が素晴らしくて。

このスマイリーのシークエンスや若いリッキー・ターと敵側女性の恋愛模様も目立つのですが、それだけではなく、例えばスマイリーの部下(ベネディクトカンバーバッチだったよね?もう一人じゃないよね?)にしても【大事な人】が家を出て行ってしまったことに一人の部屋に戻ってうずくまるシーンがあったり、潜入した学校でできた部下?に寄り添われてひと心地ついたり。あるいは裏切り者である【もぐら】にしてもラストは私は愛があった…と感じられるのですよ。本当に。

なんか噛めば噛むほど味が出てくる作品なので、二回目見終わったあとに原作本を入手したんだけど硬派すぎて読み切っていませんorz...意味がねーじゃないかー。いいの、私には映画があれば★

とまあ、どこにハマっているんだ、とツッコミを受けそうなのですが、この作品の深さって、男ばっかりの組織でもちろん女性の姿もあるのですが、男性間の愛情も丁寧に描かれていて好ましくて。主人公の奥さんの派手さ・女性の華やかさは目立つのですが、男性が相手の場合、細やかな愛情が見えて、私はどうもこのあたりが好きかも。派手さはない、けど静かにそこにいる、感じ。いや、いろいろすごく偏見かもしれないけど、そういう印象がある。

すごく過激なのに(敵方との攻防でシャワールームに惨殺死体が映るも一瞬すぎて見終わったあとに「あれ映ってたん?」「写ってた気がするよね…?」とそこに盛り上がるくらい)、ものすごく静かで静かで静かで心を揺らさないけど、その一瞬の心の動きに見ている我々の胸が痛くなる作品です。

そうそう、エンディングもいいんですよ。終わったー!感があるスッキリ目…だったよね。ゲイリーオールドマンは本当に素晴らしいと思う。

またきちんと見たいけどこんな画面暗い作品は子どもとは絶対に見れないwああ、見たいなぁ。

もう少し詳しく知りたい方はこちらが面白かったwでもがっつりネタバレ含みだから見ていない人は見ないでー。この作品はやっぱりネタバレなしで見てー。←希望

hibino-cinema.com

もっときちんと見ているひとには好き勝手言って申し訳ないですが、久々に思い出して楽しかったです。

ではでは、よい週末をー♪